来年で20周年になる電気エコランの伝統の一戦で、秋田県は大潟村にあるソーラーカー専用サーキット、ソーラースポーツラインを舞台に行われます。
原付用バッテリ(FTX4L-BS/12V 3Ah)を4ヶで2時間の走行距離で競います。
コース自体は2本の3km弱の直線をヘアピンとスプーンで繋いだ単純な形なのですが、海辺の平地特有の強風と粗い路面には話には聞いてたけど、想像以上に苦戦しましたw
今回はエネマネなんかもしましたが、単純なほど難しいと言うか、1周が長い分戦略の組み立てにも独特の難しさがあります。
ま、自分のチームは大した記録でもないので、トップ3のマシンを
見るとしましょう。。。
今回のWEMを見事制したのはAISIN AWさん。
完全にベテラントップチームのAWさんですが秋田は初優勝と言うのも驚きな感じもします(笑)
昨年デビューの車体で、近年のトレンドの前輪位置を後退させてロングノーズ、ショートホイールベーススタイルを極めたカタチになっています。
途中、トイレに行こうと思ったらピットインされていてビックリしましたが、ピットストップのロスもものともせず優勝されたのは流石です。
お金が掛かってる所には掛かっているのでしょうが、カウル周りやホイールなど、コストダウンと工数削減を狙った車体製作方法を取っておられる所は注目すべきところかと思います。
2位には昨年まで4連覇のZDP Tachyon。現在のトレンドのスタイルの先駆けとなったマシンです。
綺麗なカーボンの仕上げや、凝った切削部品など作りのこだわりが随所に感じられました。
予選でのパンクなど不運な部分もあったようですが、着実に2位に付けるのが王者の風格ですね。
3位はTeam BIZONさんの『KAI』。
エコランを始めて間もないころに出てきたマシンで憧れの1台ですが・・・
電気エコランにおいて、モータ選びをする上で殊電装製にしろ、ミツバ製にしろ、プロが用途に合わせて作ってるだけあって、買ってきたノーマル状態でもそこその性能が保障されています。
ノーマルモータでもそれなりの結果が出せることは自身でも経験したことではありますが、設計通りのパフォーマンスを発揮する機会と言うのは少ないものです。
ミツバDDモータは『秋田に特化した特性』『トップレベルの車体でないと釣り合わない性能』と、言われてきましたが、トップチームではノーマルそのままで使われることが少ない故、本当のポテンシャルは謎な部分もあったと思われます。
今回、BIZONさんは07年モデルの車体『KAI(Gilles 07)』にドノーマルモータを搭載し、秋田に挑まれました。
電気的な仕掛けも無く、キャパシタは並列に繋いだだけ、倍電圧の切り替えはありましたが、昇圧回路もなしでモータの素のパフォーマンスを見る意図があったそうです。
結果的に、ミツバ最上位となり、(ドライバのsdさんの運転技術もさることながら、)良い車体さえ準備すればモーターは買ってきたままでも十二分な結果が出せることを見事証明されました。
車体設計者としてはプレッシャーがかかる結果ですが、結果が出ないのはモータが悪いと言い訳することは出来なくなりましたw
こんな感じで初秋田でした。フラットコースでのレースと言うと単純な感じがしてしまいますが、高い車体性能と確実なレース運びをしないと結果を出せないと言うのが秋田のエコノムーブの難しさであり、魅力なのかなと実感した次第です。
2 件のコメント:
BIZON監督の房間です。
今回のキャパシはMaxwellTechnologiesのBC AP0350を10本搭載していました。
バッテリーとキャパはプリチャージ後並列で接続ダイオードも無しでした、レース終盤はキャパ上乗せで1周、残り半周が倍電でレース終了であの結果です(笑)
キャパは使い切ってバッテリーを倍電にするとバッテリーからキャパに充電してしまいますので、ここにはダイオードを入れています。
あまりにのシンプル過ぎて高校生仕様と名付けていました。
結果3位は出来過ぎですね!2軍の競争に勝てれば、最高位でも4位目標だったんですよ。
>TeamBIZON 房間さま。
お疲れ様です! 秋田では自分の所のマシンを勝手に並べたり大変ご迷惑をおかけしました(笑)
詳細の解説ありがとうございます。
高校生仕様、とはまた大胆なネーミングですが、シンプルで結果が出れば言うことないですね!w
個人的にはキャパシタは使ったことないので一度トライしてみたいものです。。
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