2026年10月3日土曜日

Team JunkYard 2026 その1(LWRカウル修理編)

 エコラン・ソーラーカー業界に多大なる貢献をしてくださっているZDP池上さんが今年還暦と言うことで、還暦祝いの余興(?)として歴代の名車を走らせる企画をしました。Team JunkYard 2026の活動として、404ecorunではスーパーでんちくんをレストアして白浜大会へ参戦です。


スーパーでんちくん










 事の始まりは2023年、東海大学ソーラーカーチームも入っていた作業場(通称:円形)が解体された際に保管されていたZDP車両が放出されたところからです。

10月の誕生日の池上さんですが、白浜大会がちょうど10月前後になり、ソーラーとエコランが同時に集まるイベントかつ、我々の無理も利かせられる大会であるため絶好のタイミングとなりました。

デモランみたいなものではなく、レースに競技車両として参加する趣旨としました。404eocrunオペレーションのスーパーでんちくん(WEM97、98チャンピオンン)、某SU SDさんがミラクルでんちくん(2003チャンピオン)、長野SUNチームがガメラ(ソーラーカー)の3台で『Team JunkYard 2026』として参加することになりました。

と、言うことでスーパーでんくんちのレストア作業の模様をお伝え出来ればと思います。最初の回はLWRモノコック修復編です。


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●現状認識

2023年に東海大より持って帰ってから全く手つかずで放置してましたので、引っ張り出すところからスタートです。これが5月末でした。


保管先の2Fから降ろしてきた








全体外観









前々から分かってた事ですが、左側のスパッツが盛大に割れている状態の補修が大きな作業です。細々と確認すると、カウルの割れなども多々見られ、なかなか大掛かりな補修作業が予想されました。

また、車両内部についてもフロント周りはオリジナルの状態で残っていますが、リア周り(ホイール、ブレーキ、モータ周り)は一切無く、新規に製作・手配する必要がありました。



スパッツ部の割れ










●コンセプト

元の状態は極力生かしつつ、現代のレースでも戦えるレベルにする方針とし、準備します。

と、言うことであまり当時モノ感などは無視して、手持ちのストックパーツ、スペアパーツを極力活用して準備することにしました。(予算も無いし・・・)


・フロント周り(ステア、ホイール):現状ママ(オーバホール実施)

・モータ:手持ちキットモータ。マウント類は無いので新規設計・製作

・ホイール:手持ちの20inホイール

・駆動系:チェン駆動+手持ちのシングルフリー



●LWR修正(型)

ファクトリに持ち込んだ後、一旦、定盤に置き、先ずはセンタライン決定、各部採寸を行いました。その後、スパッツの補修に着手です。










大きく欠損していますので今回は、現物を補修してマスタ型→wet積層で型反転→破損部を切除→代わりの製品を製作→接着の流れとしました。(小さな欠損であれば、発泡材を裏に充てて表からwetレイアップ→研磨仕上げでも良いですが・・・今回はそう言う規模ではないと判断しました。)

製品から直接マスタを作りたいですが、欠損箇所を補正して基準の形状を作る必要があります。先ずは、スチレンボードでリブを作り、補強します。固定はホットボンドです。残ってるボデーのうち、割れている個所を瞬間接着剤・wetレイアップで裏面にオーバレイすることで形状を固めて行きます。

割れた箇所が互いに重なっていると後々に響きますので、そのような場合はリュータで割れた部分をカットし、極力スムーズな基準形状を作ります。


割れてる箇所のツラ合わせ。クリップで固定







オーバレイ補修









その後、裏からスティック状に切り出したスタイロフォームの接着や2液発泡ウレタンを使って欠損部を造形していきます。おおよその形が出来たらパテで表面を仕上げます。おおよそとは言うものの、パテで造形は大変なので発泡材で基本形状を作ります。

ですが、壊れたものを無理やり直していますので、形状に無理がある場合は再度切除してから造形しました。


割れ具合がよくわかる・・・





切り取って・・・











またパテ・・・











スタイロ溶ける懸念がありますのでパテは発泡スチロール用のポリエステル樹脂で樹脂パテを作りました。今回使った2液の発泡ウレタンが想像以上に柔らかくて途中で凹んでしまったりで時間が掛かってしまいましたが、#600~1000ぐらいまで研いでマスタ完成としました。

元製品のボイドが酷い部分や穴の開いている部分はテープで埋めた後、t=3mmのPETで作った割板を立てました。


割板









離型処理をして反転型を積層します。一人作業で段取りも良くないですので、樹脂はエポキシ樹脂を使いました。型の剛性が出るよう繊維はCFとGF半々ぐらいの積層構成です。


型積層完了







切断範囲検討











カット










反転型が硬化しましたら、いったん脱型します。その後、製品側の切断範囲を決め、破損個所(マスタ型部分)を切り取ります。切り取った後で切り口を仕上げ、先ほど脱型した反転型を製品に戻し、切り口をガイドに方へケガキを行います。このケガキが後の成型製品トリム基準になります。



●LWR修正(製品)

  ケガキが入ったら軽く磨いて、離型処理を行い、製品を積層します。元製品の積層より分厚くなりますが、確実性を重視してCF 2~3plyで製品を積層しました。タイヤ開口部のある底部は剛性確保と、路面に擦ることを考え4ply目安で繊維のオーバラップも多めに取りました。

成型は手持ちの適当なエポキシでwet/vac成型としましが、加温硬化で熱膨張する懸念もありますので常温硬化です。硬化したら慎重にトリムをして合わせ込みます。最終接着剤で埋まるので多少の隙間は問題ありませんが・・・。


製品成型



合わせ


















接着は今回、ちゃんと出来る自信が無かったので調整出来る(つもりだった)ように、成型した製品と車体とを型で合わせた状態で合わせ用の接着フランジ(ジョグル)をwet積層→一旦脱型してから接着剤で接着の手順としました。結果から言うと後から調整する余地なんかありませんでしたのでwet積層で貼り合わせてしまえば賢かったです。これで硬化待ち時間含め余分に1日作業日を使ってしまいました・・・。

接着フランジをwet積層する際は、製品同士がくっ付かないように、離型性のあるテープで縁を切っておきます。テープはPPとかテフロンのテープなど何でも良いですが、薄手で扱いやすいフラッシュブレーカを使用しました。広めに貼ってからテープでフチをカットすると、板厚分の断面までテープで覆われますから都合良いです。


下地にテープを貼った状態








wet積層はよくあるオーバレイ接着のそれと同様です。使用する繊維はCFをバイアスにカットしたバイアステープを使用します。あまり長いと扱いにくいですから、多過ぎず、少な過ぎずに適度に分割して積層します。曲線部はバイアステープなのでうにょ~んと伸ばせば問題ありません。積層の最終層はピールプライにします。

後からやると形状を出すのが大変なので、接着の前にカウルのフランジの合わせをしておきます。フランジの板はCFプリプレグ4plyくらいで予め成型したものを使います。型を基準に狂いが無いことを確認したら、位置ズレ防止の位置決めように細かく切ったSheetWAXを貼り付けておきます。


フランジ接着準備










接着フランジが硬化した製品側は再度分離しますが、分離前に位置決め兼、接着時の固定用にリベット穴を共穴で開けておきます。こうしておけば、大きなズレが発生することは防げるかと思います。


仮組








成型品と車体を仮組し、ズレが無いことを確認したら、接着面のサンディング・脱脂をして接着作業を行います。先に書きましたようにこの時、リベットを表面から打って固定していきます。(リベッタに接着剤が付くのでこの作業は好きではありません・・・)

表面はピールプライではみ出した接着剤の処理をし、裏面はリベット後、ひっくり返してフィレットをヘラでつけて処理しました。

今回は接着で余分な手間を掛けてしまったのが反省点です。余分な手順を増やすことは時間のロスもそうですが、接着時のズレ発生の可能性も増やしますので旨味のある作業とは言い難いです。


カウルのフランジはCF平板でスプライスプレートを作っておいて予め接着してフランジ板の台座とし、切り出したCF平板を接着します。勿論、フランジのツラが合うように厚み合わせはしておきます・・・。表面は平滑になるように接着剤を綺麗に処理しますが、内面は後々でオーバレイしますのでフィレットを作っておきました。

一旦硬化させてから、3k x1plyでオーバレイし、補強しました。作業エリアが狭かった・・・。











フランジまで付いてしまえば形の上ではなんとかなりますので、変形防止で貼り付けていたスチレンボードのリブなどを外し、仕上げをします。外回りは、今回の接着箇所の継ぎ目、元から割れていた個所など目立つ部分はポリパテ修正。最後に軽くコンパウンドを掛けてから目止め剤でツヤを揃えて作り直した部分との見た目を極力揃えました。内面はモノコックのサンドイッチパネル端面を樹脂パテ(エポキシ+フェノリックバルーン)でコーティングしました。剥げ剝げでしたが、元も多分この仕様。


仕上げ







端面パテ








と、LWRの補修はこんな感じの内容でした。パパっと終わらせるつもりが、そうも行かずギリギリのタイミングとなるのでした・・・。

ASSY編に続く。

2025年1月26日日曜日

製作講習会のお知らせ。

3年周期ですか? くらいで講師担当が戻ってきました日本太陽エネルギー学会の製作講習会のお知らせです。

今回は『木製モノコック車両の総括とエコランキーポイント』を題して、散々やってきた木製モノコックのネタとエコラン小ネタとしてコンポジット等の予定です。


詳細:https://www.jses-solar.jp/event/62363.html


●主催:日本太陽エネルギー学会、東海大学

●特別後援:クリーン・エナジー・アライアンス

●後援:モビリティランド、国際太陽光カー連盟、CAR GRAPHIC、(一社)循環社会推進協議会

●日時:2025年(令和7年)2月22日(土) 9:00~17:00

●会場:東海大学品川キャンパス2号館大講義室(〒108-8619)東京都港区高輪2-3-23)

※Zoomウェビナーによる同時中継を行います。 


●講習プログラム(講演者敬称略、内容等)が変更される場合もあります。)


  「ソーラーカー、エコノムーブ製作基礎講座」 池上敦哉(ゼロからダーウィンへ)

  プロジェクト)「木製モノコック車両の総括とエコランキーポイント」 藤川貴史 (404ecorun)

  「ゼロから始めるKV-Motoチャレンジ」 伊東良容(レンジャーチャ)

 「太陽光カーレースにおける後方支援体制について」 成瀬優享(芦屋大学)

 「市販電子回路モジュールを用いた太陽光カー向けテレメトリシステムの製作」 森地 義久 (チーム) MAXSPEED)

 「白浜ECO CARチャレンジ ソーラーカーレースへの挑戦」  伊倉和弘(柏会)

 「大阪産業大学これまでの取り組み」製作について」 須藤 隆 (大阪産業大学)

 「ソーラーカーと電気エコランカーのための電気」 「部品の選択&使い方」 木村英樹・福田紘大・佐川耕平(東海大学) 


●参加費:3,000円(テキスト代を含みます。なお、日本太陽エネルギー学会会員は1,500円、高校生以下は500円。)テキストのみの購入は1,000円(郵送費別)


●参加方法:こちらからお申し込みください。 または参加申込書に記入の上、日本太陽エネルギー学会事務局まで、電子メール・FAX・郵送でお送りください。 参加申込をされた方にはE-メールにて対応の連絡をしますので必ずメールアドレスを記載してください。

申込期限:令和7年2月6日(木)

会場までのアクセス: https://www.u-tokai.ac.jp/about/campus/campus-shinjuku/ 会場内に駐車スペースが無いため

自家用車の場合は近隣の有料駐車場をご利用下さい。

お問い合わせ:一般社団法人日本太陽エネルギー学会事務局

TEL:03-3376-6015、FAX:03-3376-6720、メール: info@jses-solar.jp 



(ft)

2023年8月31日木曜日

スーパーマイレッジカーチャレンジ広島2023。

スーパーマイレッジカーチャレンジ広島(以下、広島大会)は好コンディション下かつ、厳正な環境で記録計測が出来るエンジンエコランの国内最高峰とも言える大会です。

電気エコラン業界の方には馴染みが薄いかもしれませんが、2016年(?)よりEVクラスも設けられており、電費エコランが行われる国内の数少ない大会です。

by H.Onishi









EVクラスは基本的にはエンジンエコランと同じフォーマットで、平均時速25km/h以上で規定距離18.5km(8周)を走行し、電力消費量(Wh)を計測し、電費(m/Wh)を計測します。Shellのレースと同様のフォーマットで電気エコラン車両を評価できる良い機会でもあります。



●事前準備

以前より電費エコランには興味がありましたが、なかなかスケジュールやヤル気の都合でチャレンジ出来ずにいました。昨年の夏、kjhr(nn-techエコランチーム)と鈴鹿の賞金でお寿司を食べながら、来年は電費エコランをやろう!と言うことになり今年のチャレンジと相成りました。

と、言っても特に準備することなく1年過ごし・・・大半は今年の鈴鹿が終わってから2~3週間程度しかなく盆休みも返上で忙しなく準備をしました・・・。









電費エコランでもれなくキモとなるのは、重量(車両重量+ドライバー体重)→加速抵抗・転がり抵抗、電気系効率、駆動効率、モータ効率と言ったところでしょうか? ま、今さら何も出来ないのでw、手持ちの部材を上手く活用して広島大会仕様に仕立てることにしました。

車体はいつもの15mk-2で特に変更無し。むしろ、いつも通りで性能を把握したいかなと言うところ。

モータは減速モータだとチェン減速しか選択肢が無いので駆動効率の観点でNG。必然的にDDモータと言うチョイス。 ミツバM0124の巻線を変更し速度設定。遅いと困るのでw、ちょっと速めを狙い巡航速度27~28km/h。

電源はエネワンで使ったニッケル水素(Eneloop)10直列モジュール(12V)を流用しました。この競技、1km/hって言うのは馬鹿にならない数字で、実際のとこ走らせて見ると速度設定が結構速かったですね・・・。











車体側はレギュレーションで義務付けられているロールバー、シートベルトの対応。

ロールバーは片面レイアップしたサンドイッチパネル(サンドイッチじゃねぇ・・・)を曲げて製作。型作るより楽かなと思いましたが、スキン厚みがあるので結構面倒でした。。簡易型作って一気に成型した方が賢かったですね。









シートベルトはなんかテキトーに。工作は難しいものではないですが、ドライバーに合わせて現物合わせが面倒でした。。









あ、あとは電力消費の計測がキモなので、いつもお世話になっているオメガ電子さんに電費エコラン専用のワットメータを製作して頂きました。計測レンジを狭めて計測精度を上げています。










●大会Day1

今回はドライバーのkjhrと某浜松のmrn先生のスモールな体制。mrn先生には自家用車のキャラバンでの輸送からメカニック、アドバイザーまで多々お世話になりました。

はやくついた。一番乗り。








日が変わるころに滋賀のファクトリを出発し、開門時間より早めに到着。

広島大会は以前に見学で来たことはありますが、コースはよく知らないこともあり、設営前にキャラバンで1周。意外と起伏があり、ライン取り等コース攻略にもワンポイントありそう。

広島大会は2日間の計測時間で最大6回程度アタックできます。ドライバー1名体制の弊チームは2アタック/日のスケジュールで予定。 確実に記録を残しておきたいので早めに準備してセッション早々に1回目の走行。『普段通り』の仕様とし、様子見を兼ねて走行です。










モータの速度設定が速く、ラップタイムはかなり余裕ありましたが、データ取りのためにもとりあえずボリューム全開で走らせて様子見。後半はボリュームを絞って速度調整し、次のアタックに向けての練習。

タイムは大きく約2分残し。電力消費は自前のワットメータ読みで16.534Whの消費。1119.7m/Whの記録。オーバペースの割りにまずまず。

課題点を改善して次のアタック・・・と思いましたが、深夜移動が祟ったのかkjhrが熱中症一歩手前?だったこともあり、競技長の中根さんから今日はもう止めときなさいと言われてしまったw

汗の海になったモノコックとカウルをバラして洗浄とアライメントテスタでアライメントを再確認して終了。


お掃除。 by T.Murano











アライメントテスタ。 by H.Onishi










夜は楽しいBBQで締まりました。



●大会Day2

2日目も同様にAMの早いタイミングでの2回目のアタック、走行終了時間ギリギリで3回目の出走を行うプラン。 朝イチで3人でコースを徒歩でチェック。特にコーナ出口のテクニカルな箇所の高低差などを念入りにチェック。

昨日でとりあえずの結果は残せていますので、攻めの姿勢(?)でタイヤの空気圧アップ、不要な部品の取り外して僅かながらも軽量化など。昨日は電圧変動を抑える意図で2並列にしていた電源のモジュールをシングル、内部抵抗大きめの電池をチョイスして速度を少しでも落としてみました。








2回目アタック。気温35℃/路面温度42℃。中根さんには路面温度低いからアタックするには早いよと言われましたが、とりあえずアタック。速度を落として走らせてるのが良いのか、ライン取り直したのが良いのか、途中まで前日比 -0.5Whくらいで推移し、良い感じ・・・と思ってたら先にkjhrが暑さにダウン・・・。このアタックはリタイヤ。


午後の3回目が最後になるので余分な電力消費を減らすためデータロガーを取り外したりで準備。気温37℃/路面温度50℃。速度調整も上手く嵌り、良い感じに5秒残しでゴール。でしたが、記録はちょっと振るわず、16.296Whの消費で自前メータ読み1136.0m/Wh。(大会支給のメータは1Wh刻みなので大会記録は1234m/Whとなっていますが・・・)

と、言うことで一応、日本記録達成となりましたw    EVクラス優勝でもあり、グラーダさんのサングラスも頂きました。ありがとうございました。










もうちょっと行きたかったな~って言うのも正直なところですが、準備不足も多々あったので満足するとします。

マンネリ化しがちな近年でしたが、新しいフォーマットのレースを経験でき、楽しかったです。色々と気付かされることもありましたので、次回は更なる記録更新を目指したいと思います。

2022年10月20日木曜日

白浜ECO-CARチャレンジ2022。

 (コロナで延期になってましたが・・・)今年から、和歌山は白浜の旧南紀白浜空港滑走路で『白浜ECO-CARチャレンジ』が開催されることになりました。ソーラーカーとエコノムーブのレースが併催されるイベントです。2019年まで堺カートランドで開催されていたWEM 関西GPはこちらに統合されることになりました。

by sohei(404ecorun)

白浜でのWEM GP開催は2006年以来となるようですが、当時はZDPの記事でしか知りませんw

404eでは2016年のオフに白浜でテスト走行をしたことがあり、多少はデータはありましたが、初心者ドライバーの習熟であったため、あまりアテにならずなんとなくで準備を進めました。


●競技情報

競技コースは滑走路上の直線の両端をスプーンコーナで折り返すシンプルなコース。距離は1周2.6km弱(GPS実走値)でした。



シンプルなレイアウトですが、直線の中間部が標高低く、両端の折り返しが高くなっていますので1周の中で上り/下りが2回あります。海が近い為か風が強い傾向で折り返し後の再加速もあり、走行パターンの設定が難しいと読んでいました。

平地セットでも問題ないレベルの勾配ではありますが、エコラン的には十分な勾配(1%らしい)ですので難しいところですね。

路面は比較的スムーズな路肩と、ヤスリ目状の粗い中央部があるのですが、今回は中央のヤスリ目路面でレースが行われることに・・・。タイヤへの攻撃性は高そう。

いつものFTX4Lのバッテリが4ヶで競技時間は90分ですのでまぁまあエネルギ量は多い感じ。(競技フォーマットは次回以降、変わるかもしれませんが・・・)



●事前準備

と、以上の事を踏まえ、レースの準備を行うのですが、8月末頃からせっせと新モータを製作していて車体の準備に大して時間は取れないのでシンプルに。以前の関西GPで使用していたハーネスに倍電圧スイッチを追加(バッテリが2ヶ→4ヶになった為)したくらいか・・・。

15mk-2、一応ドライバー頭直下にバッテリ4ヶ入る設計ではあるのですが、バラストをそのスペースに収めていてバッテリが2ヶしか入りませんので、残りはフロントオーバハングに設置、ドライバーの脚で挟む形になりましたとさ。(失敗その1)


●練習走行

イベント自体は2daysイベントですが、WEM競技は1dayイベントですので前日夜にファクトリを出発し、当日朝に現地入り。今回のドライバーはkjhr(西日本エリア担当)、サポートメンバーに404e役員メンバーお歴々(珍しい)。

とりあえずデータ取り的な参戦であったのでそこまで気合入っていませんでしたが、当日の天気は接近する台風の影響で雨・風。

ヤル気はゼロに限りなく近く、車検もソコソコにゼッケンも貼らずタイヤも付けず、練習走行はすっぽかして寝てました・・・(汗


万が一天候が急変しても即撤収できるハイエースタープ。










●天気が良くなってきた

そうこうしてるうちに練習走行も終わる頃合。予想外に雨も上がり、天気が上向いてきて、ヤル気が出てきました!

練習走行は走りませんが、加温充電の準備、ゼッケン貼り等々、午後の決勝走行に向け準備を進めることにしました。


ハイエースピットガレージ。






加温充電。









以前の関西GPと違い、加温充電可になったのは私が意見したからだそうなので、真面目にやりました・・・。(失敗その2)

充電開始が遅かったのと、急遽決勝スタート時刻が前倒しになりましたので充電を追い込みきれませんでしたが、バランスをソコソコ合わせる方向で充電。


大会支給のお弁当は地元、白浜町内で調達!










●決勝

雨もちょいと上がりボチボチな天気でレースはスタート。

スターティンググリッド  by N.Wakamatsu









一応曇り止め対策はしたのですが、アツアツのバッテリがスクリーン直下にあるため曇る曇る・・・。(フラグ回収)

よろよろと想定ラップの倍以上時間を掛けてピットに戻り、対策して復帰。ピットアウト時にラインカットしちゃったようで審議対象(レース後、1周減算ペナルティ)。

電池余りまくりだけど、調子出てきたかな~ってところでスピン2回・・・。


回収されてきた。 by N.Wakamatsu



70分が過ぎ、さぁ、最後の一息!ってところで左前がパンク・・・。

今年の鈴鹿では15mk-2のチーフメカだったドライバーkjhrの気転で車両回収までにタイヤが外した状態になってたのでちゃちゃっと直して残り7分ぐらいで復帰。

走行後のタイヤを見ると横キズが多かったので、スピンしなければ~ってとこもありますが、なんとも言えません。。


タイヤ交換。  by N.Wakamatsu










またスクリーンが曇っちゃってヨチヨチ帰ってきてチェッカー。

トップのアヒルさんから7周遅れ+1周減算で8周遅れ(ギリギリでチェッカー受けたので実質もう1周遅れ)で3位。超酷いレースでしたがみんなパンクしてたようで順位の結果だけみればなんかマトモ・・・。


チェッカー!(曇って見えてない)  by N.Wakamatsu









事前情報で以前より路面状況が悪いと聞いてた+ヤスリ目路面なので消費は大きいと予想していましたが、無負荷45~46km/hのセットのモータでは回しきっちゃう感じでした。

もしかしたらドライでもウエットでも路面の抵抗の差は少ないかもしれませんが、想定より消費は少なかった印象でした。


2022年10月19日水曜日

Ene-1 MOTEGI GP 2022。

 エネワンもてぎは2018年以降出てませんでしたが、昨年からコースがオーバルから西コースに変わりました。どちらかと言うと得意なタイプのコースになったので久し振りに出ることにしました。

404eでは出てないとは言うものの、ここ数年はnn-techエコランチームにモータ貸与やデータ取りで帯同してましたので、全く離れてたと言う訳ではありません・・・。

by R.Endo



●ルールのおさらい

エネワンもてぎの特徴はタイムアタックとロングディスタンスレースを戦い、それぞれで割り振られるポイントを元に順位を競います。


電池は単三エネループ40本ですが、タイムアタックとロングディスタンスの間は保管があるので充電できません。よって、タイムアタックを頑張りすぎるとロングディスタンスが辛くなりますし、その逆もしかりです。

配点はロングディスタンスの方が高いですから、タイムアタックをソコソコに、ロングディスタンスを頑張るのが一番効率良いです。


ポイント表













●事前準備

今年は白浜~エコマイレッジ全国大会~エネワンもてぎ、と三週間連続三連戦となってしまったため、大きな準備は出来ないかなと判断。

電池のスポット溶接もここのところ自前でやってましたが、時間の余裕が無いので超久々に某SUのSDさんに依頼。ありがとうございました。


今年からロングディスタンスの競技時間が90分→60分になりましたが、昨年のデータを眺めながら勘ぴゅーたで弾き出された数字は95~120sec/LAPくらい、実際のとこ30周狙い。最高速は~55km/hくらい。用意してたモータが45~46km/hの速度設定(24V)で速度が足りないので48V系で使うこととし、鈴鹿仕様の配線流用となりました。

モータ自体は使用範囲を高効率で網羅できているはずですが、システム全体では多分、80%台後半の効率となりそんなに良くないかも・・・。


M0124(怪)










事前準備で放電試験だけはそれなりに真面目にやりました。自信を持って攻めのエネマネをするにはキッチリ放電試験は欠かせません。エネループの5A放電のデータも無いし、間欠放電のデータも当然無いので、数パターン試して、使う電池と充電条件を決めました。

5A一定放電でおおよそ20分持ちますので、走行の約1/3を駆動させることが嫌でも決まります。


間欠放電グラフ









●当日

今回はますドライバー+Cotaメカ+『遊びに来て立ち寄った』kjhr+フジカワの少人数体制ですが、もてぎではそんなに手は要らないので良いでしょう。それなりにマルチタスクは要求されますが・・・。

レギュレーション改定でバラストはドライバー固定(支障が出る場合は車体に固定)とか言う謎レギュレーションが出来たので、まぁ~車検は遅らそうという作戦。実際後の方に行ったら1時間以上待たされた。。。

安全も公平性も担保出来ないレギュレーションは疑問です。何もメリットが無いので是正願いたいと思います。ホント、お願いしますよ。


車検待ちの列。









●タイムアタック

以前はタイムアタック頑張ってましたが、結局、ロングディスタンス頑張らないと報われないので深く考えずに走らせます。そもそも、もてぎ西コースを走らせえたこと無いので様子見程度で。目標の電力消費だけを伝えてドライバー判断で頑張ってもらいましょう。


スタート前にタイヤエア圧を上げたらパンクしたのでスペアホイールに交換したり、いざ走らせたらドライバーはメータ見てなくて予想より電力使っちゃったりでしたが、2分18秒で5位。16ポイントゲット。完全にたまたまの結果論ですが、良い感じだった。











●ロングディスタンス

特にデータも無いので成りで走らせて、いつも通りタイムと電力消費がバランスするところを探します。オープニングラップ、4~5位くらいで帰ってくると思ってみてたらトップ争いしとるがな・・・(汗


ちょっと消費多いかな?でペース落としたら上手いこと行かず+勘違いもありエネマネミス・・・。中盤過ぎで最適パターンが見つかったけど、時既に遅し。電力もあまり気味になってしまったので再度計算し、ペースを上げて帳尻合わせしてたら1分先(約半周)で2位争いをする飯田さんとエンドレスさんが抜けそうとわかり、マージン分も削って攻めの方向でいくことに。

予定通り、残り2~3周で前2台をパスしてシメシメ・・・とか思いつつも引き離さないとヤバイのでペースダウンの指示は出さずリタイヤ覚悟で頑張る。残り1周の時点で電圧が33Vとかで流石にヤバイかなぁ・・・と思いましたがそのまま。最終コーナ出口まで2位キープ出来てたけど、倍電スパートを掛けたエンドレスさんに抜かれて3位・・・。1位のBIZONさんから1周遅れの29周でした。

レースの駆け引きとしては面白かったですが、悔しいレースでした。。


最後のバトル?   by Y.Tsutsui










●けっか

結果、タイムタックの16Pとロングディスタンスの20P、合計36Pで総合2位でした。

(チーム員だれひとりポイントを把握していないため、順位はよく分かってませんでしたが・・・)









これまで、もてぎで入賞することは無かったのでちょっと嬉しい。

来年は車体の合わせ込みもキッチリやって挑みたいと思います。


レースの締め。健太餃子。